JOURNAL
BLOG #003
森を見て木を見る、木を見て森を見る。(中西)
BLOG2022.05.07
5/13から5/22は、期間限定で『SNORK』さんに『BARD』の空間を委ねる新たな試みを行う。
『SNORK』さんとは記憶が定かではないが、かれこれ10年ぐらいの付き合いになると思う。
イギリス在住の知人宅へ招かれた時に「alvaraalto」の作品を見て以来、僕は「alvaraalto」に心を奪われてしまった。
帰国後すぐに国内で「alvaraalto」の作品を探す中で、『SNORK』さんに出会うのはある意味必然であった。
『SNORK』さんのモノの見方にとても感銘を受けてしまって、それからは僕の分野と違う部分を御教授頂いているといった間柄のように思う。

僕は「家具」「家具デザイン」について詳しい事はよく分からない。
ただ、個人的に好きなデザイナーである「alvaraalto」然り「arnejacobsen」など、大巨匠の建築家が手掛けるモノゴトは【国の文化に溶け込む都市開発】【都市に溶け込む建造物】【建造物の中に溶け込むインテリア】。
「森の中にある木」のような、非常に『調和』を重んじているデザインである様な気がしている。
僕は勝手に『COMOLI』にも同じ匂いを感じている訳である。(『COMOLI』も常に「森を見て」~「木を見る」この流れを絶妙なバランスで保っている。が、『COMOLI』の話は長くなりそうなのでまた今度という事にしておいて。)

しかし、極極稀に「モノ」と「単品のチカラ」で、空間を無視しても全て成立させてしまうモノゴトがある。
昔、デンマークのルイジアナ美術館で『alberto Giacometti』の作品を見たときのこと。
『あぁ~~これってどんな空間に置いてもカッコよくなっちゃう代物だよなー』と、周りの生態系をぶち壊してもそびえ立つみたいな、圧倒的で恐ろしい作品も存在する事を知ってしまった。
彫刻作家によく感じる印象なので、そもそも彫刻自体がそういうものなのか僕は知らないが。
洋服の『着こなし』にも同じ事を感じる時がある。
「調和を重んじる」かたや「圧倒的個性」。
先日、声の大きな「圧倒的個性」を持った知人が「BARD」に遊びに来てくれたのだが、脚も長いし憎いぐらい昔から何を着てもカッコイイ訳である。
その知人もアパレル業界の先輩だが、『これは…別物だなぁ。かっこいい事は間違い無いのだが、競技そのものが違うよなぁ……。』と。
そびえ建つ「圧倒的個性」を前に、僕が感じた(再認識した)のは、努力でそれが補えるものではないような気がするし、僕は「圧倒的個性」の周りを漂う空気にすぎないなぁ。ということ。
でも、同時にそれも悪く無い気がしている。

何が言いたいのかよくわからないが。今回は気合いの空回りという事で。
冒頭でもお伝えさせて頂きましたが、5/13から5/22まで『SNORK』さん監修のもとで空間を構成し、普段とは違う『BARD』で「洋服」の魅力もお伝えさせて頂ければと考えております。
開催期間中は、国際的にもますます評価が上がっている『alvaraalto』はじめ、フィンランドモダンの家具や照明もお買い求め頂けます。
是非、お楽しみください。
中西 正拡
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「SNORK EXHIBITION」
2022年5月13日(金)〜 5月22日(日)
https://bard-kyoto.com/exhibition/snork-2022/
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